カルヴァリア・ゼブジドフスカマニエリスム様式建築と公園の景観複合体と巡礼公園 / Kalwaria Zebrzydowska: the Mannerist Architectural and Park Landscape Complex and Pilgrimage Park

カルヴァリア・ゼブジドフスカマニエリスム様式建築と公園の景観複合体と巡礼公園の解説・紹介

カルヴァリア・ゼブジドフスカ（Kalwaria Zebrzydowska）は、ポーランド南部に位置する小さな町です。ここは、カトリックの巡礼地として知られており、年間100万人もの巡礼者が訪れています。

カルヴァリア・ゼブジドフスカは、17世紀初頭、当時のクラクフ県知事・ミコワイ・ゼブジドフスキが、キリスト受難の丘・ゴルゴタ（ラテン語名でカルウァリア Calvaria）に見立てて、宗教的建造物群を建てたことに始まります。

キリスト受難当時のエルサレムを象徴的に再現しようという壮大な計画です。

マニエリスム様式の影響を受けたベルギー人建築家ポール・ボダール（Paul Baudarth）によって、1632年までに多くの礼拝堂が建てられました。

キデロンの橋礼拝堂、カイアファの屋敷、アンナスの屋敷、ピラトの屋敷、最後の晩餐、キリストの昇天、聖墳墓、エルサレムの東の門などを象徴的に表現しています。18世紀から19世紀に建てられた礼拝堂も4つあります。

一連の建造物群がある町全体はカルヴァリア宗教景観公園（Kalwaryjski Park Religijno-Krajobrazowy）として知られ、マニエリスム建築と自然の景観が融合した優れた文化的景観として、1999年にユネスコの世界遺産に登録されています。

マリアの聖地（Sanktuarium Maryjne）がある修道院は、優美なロココ様式の要素をもった後期バロック様式の建物で、いくつもの回廊で彩られ、内部にはマニエリスムの多彩装飾、数々の貴重な絵画があります。

その他、キデロンの橋礼拝堂、カイアファの屋敷、アンナスの屋敷、ピラトの屋敷、最後の晩餐、キリストの昇天、聖墳墓、エルサレムの東の門などを象徴的に表現した多くの礼拝堂があります。

自然に囲まれた約6キロの巡礼路に、44の聖堂や礼拝堂が点在する形となっており、すべてを巡ると約4時間ほどかかります。

毎年多くの巡礼者や観光客が訪れるカルヴァリア・ゼブジドフスカは、ことに受難行進や受難劇が行なわれる春の復活祭シーズンには沢山の人々が訪れます。

カルヴァリア・ゼブジドフスカの近くには、前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世（Jana Pawła II）の生誕の地・ヴァドヴィツェ（Wadowice）があり、生前は故郷の町とカルヴァリア・ゼブジドフスカを幾度となく訪れています。

カルヴァリア・ゼブジドフスカへは、クラクフよりバス便または列車でのアクセスとなります。

列車は1日3本しか運行していないため、バスによるアクセスが便利です。

Kalwaria Zebrzydowska / Sanctuary in Kalwaria Zebrzydowska (UNESCO), Poland / PolandMFA

名称 / 英語名: カルヴァリア・ゼブジドフスカマニエリスム様式建築と公園の景観複合体と巡礼公園 / Kalwaria Zebrzydowska: the Mannerist Architectural and Park Landscape Complex and Pilgrimage Park
種別: 文化遺産
登録基準: (2)　ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4)　人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは
登録年: 1999年
公式オフィシャル・サイト: ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Kalwaria Zebrzydowska: the Mannerist Architectural and Park Landscape Complex and Pilgrimage Park ページ