カムチャツカ火山群 / Volcanoes of Kamchatka

カムチャツカ火山群の解説・紹介
カムチャツカ火山群旅行記ブログ – リンク集

カムチャツカ火山群の解説・紹介

カムチャッカ火山群は、世界でも有数の火山帯で、活火山が密集しています。トルバチク火山(標高3672m)は、1976年に大噴火を起こしています。また、クリュチェフスキー火山(標高4750m)は、1994年に大噴火を起こしました。

ロシアのカムチャツカ半島にあるカムチャツカ火山群は、2つの自然保護区と3つの自然公園を対象とする形で1996年12月に世界遺産として登録され、2001年に自然公園が一つ追加登録されています。

カムチャツカ半島は「火山の博物館」の異名があるほど、多彩な噴火様式の火山があることで知られています。これまで、火山の多さや土壌の特質などのために開発が行われていなかったことから、景観美や生物多様性も十分に保持されている貴重な地域です。

クロノツキー国立生物圏・自然保護区（Kronotsky State Biosphere Nature Preserve）は、クロノツカヤ山の西側、ベーリング海沿岸部に存在している保護区で、面積は1,007,100 ha。6 kmにわたって多数の間欠泉と鉱泉が続くゲイゼル渓谷があります。745種の植物種がり、サハリンモミなどのような固有種も16種含まれています。

また、クマやトナカイなどの陸棲動物のほか、イッカクなども生息しています。

ブィストリンスキー自然公園（Bystrinsky Nature Park）は、針葉樹林帯が広がっている保護区で、面積は1,325,000 ha、多くの温泉があります。公園内にあるエッソ、アナブガイの2つの村にはエヴェン人などの少数民族が居住しています。

ナルィチェヴォ自然公園（Nalychevo Nature Park）は、1945年に噴火したアヴァチンスカヤ山やコリャークスカヤ山などの火山と森林地帯を含む保護区。ナルィチェヴォ渓谷には、多数の温泉と冷泉が点在しています。多くの鳥類が見られ、アツモリソウ、エゾスズラン（Epipactis papillosa）、ヒメムヨウラン（Neottia asiatica）などの稀少種も生育しています。

南西ツンドラ自然保護区（Southwestern Tundra Nature Reserve）は1990年に設定された保護区で、面積は123,000 ha。

南カムチャツカ自然公園（Southern Kamchatka Nature Park）は、1995年に設定された保護区で、面積は486,900 ha。温泉があるホドゥトカ山、カルデラ湖が形成されているクスダチ山（英語版）などの火山があり、170種類超の鳥類、約590種類の植物が分布しています。

クリュチェフスコイ自然公園（Nature Park “Kluchevskoy” ）は、カムチャツカ半島の中央部に位置する、最も植物種の豊富な保護区です。公園内にある標高 4,835 mのクリュチェフスカヤ山は、活火山としてはユーラシア大陸最高峰で、2001年に世界遺産登録対象に加えられています。

volcano koryakskiy / n0_mad

名称 / 英語名: カムチャツカ火山群 / Volcanoes of Kamchatka
種別: 自然遺産
登録基準: (7)　ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
(8)　地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
(9)　陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
(10)　生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
登録基準とは
登録年: 1996年、拡張年：2001年
公式サイト: ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Volcanoes of Kamchatka ページ