フエの建造物群の解説・紹介
ベトナム中部の都市・フエは、1558年以降、広南阮氏の本拠地となり、タイソン朝による中断の後、1802年~1945年までベトナム最後の王朝であるグエン王朝の首都だった古都です。
フエには、当時の建築物やグエン朝の歴代皇帝の陵墓が残されています。市内はフォン川(香江)を挟んで旧市街と新市街に分かれています。旧市街は碁盤の目状の方形となっており、その南側に世界遺産の王宮南門、宮殿、帝廟などがあります。
また、園宅(ニャーヴオン)と呼ばれる旧貴族・皇族の住宅も残されており、首里城や京都御所のような佇まいがあります。全体の遺産規模は520haに及んでいます。
1805年から嘉隆帝(ザロン帝)が造営させたフエ城の城郭は、フランス帰りの建築家・黎文学(レー・ヴァン・ホク)が設計したもので、五稜郭と同じフランス式の星型をした城郭で、ヴォーバン様式と呼ばるものです。
城郭内部の建築は、構造的にベトナム特有のもので、ベトナム全土から集められた職人の流派の影響で、北部・中部や會安(ホイアン)華人の様式が融合しています。後期の建築物には、さらにフランスの影響を見ることができます。
こうした中国、フランス、それにベトナム独自のスタイルが交じり合って建立された旧王宮、グエン朝第4代皇帝のトゥ・ドゥック帝廟、グエン朝第12代皇帝のカイ・ディン帝廟などの歴代皇帝廟、高さ21mの7層8角のトゥニャン塔を持つティエン・ムー寺院、ホンチェン寺院、城壁などのモニュメントが残されています。
残念なことに、ベトナム戦争の激戦地となったため、多くの建物が破壊されています。現在、復元に向けて調査などが行われています。

Dai Noi –Imperial palace Hue 22t.JPG / midorisyu

Dai Noi –Imperial palace Hue 21t.JPG / midorisyu

_MG_0272_4G / Richard Liblanc

Hue – Old Capital / *^ ^* Sherry

DGJ_1406 – Palace (Tomb) / archer10 (Dennis)
- 名称 / 英語名
- フエの建造物群 / Complex of Hue Monuments
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは - 登録年
- 1993年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Complex of Hue Monuments ページ
フエの建造物群の詳細地図
緯度:16.54 経度:107.57
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