「プランタン・モレトゥス印刷博物館複合体」は、ベルギーのフランダース地方の代表的な都市・アントワープ(アントウェルペン)にあります。
> 16世紀の大印刷業者・出版人だったクリストフ・プランタンの邸宅・工房を元にした印刷博物館です。
プランタン・モレトゥス印刷博物館の解説・紹介
アントワープでは、12~13世紀ごろ市民階級が力を持ち始め、16世紀には文化人が集う場となっていました。
そんな中、クリストフ・プランタンは1555年に印刷工房を建て、「良家に生まれた娘の教育について」を刊行。
続いて多色刷りの銅版画を刊行し、その精巧さからプランタンとアントワープの町はヨーロッパ中に轟きました。
当時、アントウェルペンはヴェネツィア、パリ、リヨンとともに中世ヨーロッパの三大印刷都市と呼ばれたほどです。
クリストフ・プランタンの死後も、プランタンの印刷工房は娘婿のヤン・モレトゥスとその子孫たちが引き継がれ、植物図鑑や動物図鑑など高品質な本を刊行。
1876年に至るまで約300年余り、出版事業を継続しました。
現在は博物館として保存されています。現存するものとしては世界最古となる印刷機2台をはじめ、当時の印刷用活字一式など、16世紀当時の印刷技術を伝える設備が保有されています。
職・住が一体となった建築物自体、近世・近代の生活と労働の関係性を物語る貴重なものです。
また、『ビブリア・ポリュグロッタ』(多言語版聖書)をはじめ、プランタンが手がけた出版物の数々や三十六行聖書といった稀覯書を含む25000巻以上の蔵書、当時の会計記録や知識人たちとの往復書簡といった貴重な古文書類も多数収蔵されています。

Plantin-Moretus Museum / debs-eye

Plantin Moretus 1362 / CucombreLibre

somewhere was written / xiffy

Plantin Moretus 1496 / CucombreLibre

Plantin Moretus 1474 / CucombreLibre
- 名称 / 英語名
- プランタン・モレトゥス印刷博物館 / Plantin-Moretus House-Workshops-Museum Complex
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
登録基準とは - 登録年
- 2005年
- 公式サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Plantin-Moretus House-Workshops-Museum Complex ページ
プランタン・モレトゥス印刷博物館の詳細地図
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