ヴィリニュス(ビリニュス)歴史地区の解説・紹介
中世の時代から長くリトアニアの首都として発展したヴィリニュス(リトアニア語: Vilnius)は、リトアニア最大の都市で人口は 558,165人。
歴史的な建造物が立ち並ぶ旧市街は、深い森が広がる“緑の海”に浮かぶように、美しい佇まいを見せています。その美しさは、しばしば「小さなローマ」とも呼ばれています。
特に目をみはるのが、様々な異なる様式で建てられた教会です。ゴシック、ルネサンス、バロック、新古典主義など、様々な様式の建築が街を彩っています。
それにしても、17世紀バロックを代表する聖ペトロ&パウロ教会が白く優雅な姿を見せているかと思えば、新古典主義様式の大聖堂があり、さらにゴシック建築の傑作である赤レンガの聖アンナ教会があります。
その背景には、ロシア、ドイツ、ポーランド、ソ連とさまざまな支配者に支配され、戦争や火災に苛まれた歴史があります。
14世紀前半にリトアニア大公国の首都として栄え、数多くの教会が建てられました。1500年に完成したゴシック様式の聖アンナ聖堂は、ナポレオンに「わが手におさめてフランスに持ち帰りたい」と言わしめたほどの美しさです。新古典主義様式の大聖堂は、まるでギリシャ神殿のようです。
その後、近隣の強国の侵攻や支配を受けて、様々な文化や宗教が流入。
例えば、18世紀にリトアニアがロシアに併合されると、聖カジミエル教会は、カトリックの教会からロシア正教の教会に改められました。第一次世界大戦中はドイツに占領され、プロテスタントの教会に。
1940年にソビエトに併合された後は、無神論博物館に転用されました。
このようにヴュリニュスの美しい街の景観は、隣国の強国に翻弄された歴史が形作ったとも言うことができます。
1991年に正式に独立をしたリトアニアは、その後、ビリニュスの建造物を修復。1994年にヴィリニュスの旧市街が「歴史地区」として世界遺産に登録されました。
- 名称 / 英語名
- ヴィリニュス(ビリニュス)歴史地区 / Vilnius Historic Centre
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
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(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは - 登録年
- 1994年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Vilnius Historic Centre ページ

Vilnius Cathedral and Belfry / Arian Zwegers

Vilnius Cathedral / Bernt Rostad

Le grand orgue de la cathédrale de Vilnius / dalbera

Vilnius / Londo Mollari

Vilnius / F H Mira

Vilnius / F H Mira

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Vilnius / F H Mira