ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群の解説・紹介
ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群はポーランドのドルヌィ・シロンスク県にあるヨーロッパ最大の木造宗教建築物です。
ボヘミアのプロテスタント教徒の反乱から始まった三十年戦争(1618~1648年)後、シレジア地方でもカトリックの支配が決定しました。ウェストファーレン講和条約(1648年)に基づき、オーストリア皇帝はドルノシロンスキェ県地方のプロテスタント教徒たちに3つの「平和教会」を建てることを許しました。
こうして、福音アウグスブルク派の教会が、現ポーランド領下のシレジア地方のヤヴォル、シフィドニツァ、グウォグフ(1758年に焼失)に建てらました。
ヤヴォルの教会は聖霊の祈りに基づいたもので、シフィドニツァの教会は聖三位一体の祈りに基づいており、これらの教会は「平和教会」(Friedenskirchen) と名付けられました。
教会を造るにあたっては、「教会の建設期間は1年以内」「石やレンガを使ってはいけない」という命令があったため、木材、藁、粘土を利用したハーフ・ティンバー(木骨)で造られ、釘も使われていません。
木造建築の教会としてはヨーロッパ最大で、数千人を収容することができます。比較的な簡素な外観を持つ協会の内部はバロック様式の豪華できらびやかな内装で飾られています。
旧市街の外側にあるシフィドニツァの平和教会は、プロテスタントの古い墓地にあります。教会内部の天井や壁には、聖ヨハネが黙示録の中に記した情景が主に描かれています。
シフィドニツァから約30キロメートルほどの距離にあるヤヴォルの平和教会も内部は豪奢に飾られています。
宗教社会の信仰の建築と芸術を代表するもので、シロンスクのプロテスタントに対するカトリック教会の寛容さを示す教会として、また木材を使った手工芸作品であり、建築構造学的にも貴重なものです。
シフィドニツァとヤヴォルは、都市としても素晴らしい歴史を誇り、美しい旧市街にある史跡の数々は、多くの観光客を魅了しています。
- 名称 / 英語名
- ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群 / Churches of Peace in Jawor and Swidnica
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
登録基準とは - 登録年
- 2001年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Churches of Peace in Jawor and Swidnica ページ

Kościół Pokoju w Jaworze / Church of Peace in Jawor / PolandMFA

Kościół Pokoju w Jaworze / Church of Peace in Jawor / PolandMFA

Kościół Pokoju w Jaworze / Church of Peace in Jawor / PolandMFA

Świdnica Kościół Pokoju – Church of Peace / Smo_Q – alone but not lonely

シフィドニツァの平和教会 (10) / Kuruman

IMG_5551.jpg / Kuruman