
Image taken from page 543 of ‘Under Nordlysets Straaler. Skildringer fra Lappernes Land’ / The British Library
シュトルーヴェの測地弧は、ドイツ出身のロシアの天文学者、フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェ(Friedrich Georg Wilhelm Struve、1793~1864)が中心となって、1816年から1855年にかけて40年もの歳月をかけて、子午線弧長の三角測量のために設置された三角点群のことです。
シュトルーヴェ(ストルーヴェ)の測地弧の解説・紹介
シュトルーヴェの測地弧=観測点群は、北極海に面する北端のハンメルフェスト(ノルウェー)から黒海に近い南端のスタラ・ネクラシウカ(ウクライナ)まで2,800kmに達します。
ヨーロッパ10カ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ベラルーシ、モルドバ、ウクライナ)にわたっています。
シュトルーヴェの測量は、ニュートンの仮説「地は、赤道が僅かに膨らんだ楕円体」を実証するもので、地球の大きさを正確に測る上で多大な貢献を果たしました。
シュトルーヴェの測量結果を元にした「地球の大きさと形」は、明治時代にヨーロッパの測量技術とともに日本に導入。2002年にGPSが採用されるまで、あらゆる日本地図のもとになりました。
シュトルーヴェの測地弧の北端と南端には、測量事業の完成を祝して建てられた記念碑があります。また、アラトルニオ教会(フィンランド)とタルトゥ旧天文台(エストニア)は現存の建物が測量点として使用されました。
とはいえ、登録地のほとんどは自然の岩や人工的に設置された岩に小さな穴や十字の印を点けたものです。
当時設置された265か所の測量点の内、34か所がユネスコの世界遺産に2005年に登録されました。
- 名称 / 英語名
- シュトルーヴェ(ストルーヴェ)の測地弧 / Struve Geodetic Arc
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
登録基準とは - 登録年
- 2005年
- 公式サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Struve Geodetic Arc ページ
シュトルーヴェ(ストルーヴェ)の測地弧の詳細地図
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