ヤロスラヴリの歴史地区の解説・紹介
ヤロスラヴリ州の州都であるヤロスラヴリ(ヤロスラーヴリ、ロシア語:Ярославль)は、モスクワの北東約250km、ヴォルガ川とコトロスリ川の合流点に位置しています。
11世紀初頭、キエフ大公国のヤロスラフ1世によって木製の要塞として建設された都市です。
16世紀には白海沿いの海港アルハンゲリスクとモスクワとを結ぶ交易路の途中の街として発展しました。
17世紀初頭の動乱時代にはポーランド軍に占領されたモスクワの代わって、ロシアの事実上の首都として機能したロシア第二の都市にまでなっています。
18世紀後半、大火で街が荒廃しましたが、復興に際して公共施設、学校、印刷所などが整備され、街の近代的な都市として発展しました。
今日、歴史地区には16世紀に創建されたスパースキー修道院、フレスコ画が有名な予言者イリヤ聖堂、伝説の熊が描かれているヤロスラヴリ建国記念公園などの建造物が残されています。
ヤロスラヴリで一番古い建物は、スパスキー修道院(救世主修道院)にある救世主顕栄聖堂(スパソ・プレオブラジェンスキー聖堂)です。1216年から1224年にかけて建設された最初の聖堂の基礎の上に、現在の聖堂の建築年代は1506年から1516年にかけて建設され、16世紀には石の城壁が修道院の周りに建てられ要塞となりました。
預言者イリヤ聖堂(イリヤ・プロローク聖堂)は、17世紀に遡る「ヤロスラヴリ式」と呼ばれる赤レンガで建てられ白い明るい色のタイルを外観に張った聖堂の代表的存在。美しく学術的価値も高い内部装飾が見事です。北東ロシアの「黄金の環」と呼ばれる古都群の聖堂の中でも印象的なフレスコ画で飾られています。
また、1750年に建てられたヴォルコフ劇場はロシアでも最古級の劇場です。1829年に市民の寄付により、花崗岩の高い柱の上に天球儀と鷲をあしらったデミドフ記念柱が建てられています。
その他、市内にはロシア正教会の聖堂多数があり、古儀式派の聖堂、バプティスト教会、ルーテル派教会、モスク、シナゴーグもあります。
- 名称 / 英語名
- ヤロスラヴリの歴史地区 / Historical Centre of the City of Yaroslavl
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
登録基準とは - 登録年
- 2005年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Historical Centre of the City of Yaroslavl ページ
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