ニュージーランド南島の南西部にあるテ・ワヒポウナムは、フィヨルドランド国立公園（12,519 km2）、アオラキ/マウント・クック国立公園（707 km2）、ウエストランド国立公園（1,175 km2）、そしてマウント・アスパイアリング国立公園（3,555 km2）の4つの国立公園を擁する総面積が約28000平方kmにも及ぶ自然公園です。
ちなみに、テ・ワヒポウナムとは、マオリ語で「グリーンストーン（翡翠）の土地」を意味する言葉です。
世界で最も多い雨量が希少な冷温帯雨林を育んだテ・ワヒポウナム-南西ニュージーランド
Mount Cook national park, New Zealand South Island 2010 / Ben Bowes
公園内には、氷河活動で出来た切り立った山々、荒々しい海岸線、砂丘など壮大な風景が広がっており、海岸部には1万4千年前の氷河期に形成されたフィヨルドもあります。
あたりの自然環境は非常に厳しく、テ・ワヒポウナムへの本格的な調査は1960年代にようやく始まっています。
そこは世界で最も多雨の地域として知られており、圧倒的な雨量が、希少な冷温帯雨林を育んでいます。植物は多様性に富み、動物も19世紀に絶滅したモアをはじめ、キウイ、イワトビペンギン、カオジロサギ、ニュージーランド・オットセイなど固有の種や肉食のカタツムリなど、興味深い生態系を持つ自然地帯です。
ニュージーランド最高峰のクック山（3754m）を擁したマウント・クック国立公園は、タスマン氷河をはじめとする多くの氷河があり、実に美しい山岳風景を作り出しています。
フィヨルドランド国立公園は、その名の通り、海岸線にはフィヨルドが続き、険しい山陵や氷河湖が多くあります。代表的なミルフォード・サウンドは、空、海、陸からのアプローチが可能な屈指の景勝地です。 あたりは このエリアのミルフォード・トラックは、自然保護のため1日の入山者数が制限されており、個人でも入山には予約が必要です。
マウント・アイスパイアリング国立公園は、アイスパイアリング山（3027m）を中心に、アイスパイアリング連邦が続く国内有数の山岳景勝地。裾野にはブナの原生林や草原が広がっており、ロブロイ氷河などハイカーたちの人気も高いものがあります。
そして、ウエストランド国立公園は、世界でも珍しい海抜標高の低い“双子の氷河”フランツ・ジョセフ氷河とフォックス氷河で知られています。氷河の流れも速く、1日で5?6m動くところもあります。
Milford Sound / Vendin
Mountains, pasture, kahikatea / on.earth
25-arawhata_river / gregor_ronald
- 名称 / 英語名
- テ・ワヒポウナム-南西ニュージーランド / Te Wahipounamu – South West New Zealand
- 種別
- 自然遺産
- 登録基準
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(7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
(8) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。
(9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
(10) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
登録基準とは？ - 登録年
- 1990年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Te Wahipounamu – South West New Zealand ページ
