クック(クク)の初期農業遺跡の解説・紹介
パプア・ニューギニア南部の海抜1500メートルの高地にあるクック(クク)の初期農業遺跡は、7000年以上前にまで遡る農業の遺跡です。
遺跡は大きく3期に分けることができ、最も古い遺跡は7000年から10000年ほど前まで遡ります。発見されたのは、植物を植えていた穴や掘った穴の跡。タロイモやヤムイモの加工に用いられたと考えられる石器類も発見されています。
その次の段階に位置している遺跡は、7000年から6400年ほど前のもの。発見されているのは、バナナやヤムイモの栽培に関係あった盛り土の跡などです。
そして、最も新しい遺跡は、4350年から3980年ころのものです。バナナ栽培に関わる干拓用の水路跡などが発見されています。
116ヘクタールに及ぶクク湿地が世界遺産の核となっており、これらの遺跡は人類の農耕の起源を解明する上で重要な手掛かりとなっています。
2008年にパプアニューギニア初の世界遺産に登録されました。
- 名称 / 英語名
- クック(クク)の初期農業遺跡 / Kuk Early Agricultural Site
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
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(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは? - 登録年
- 2008年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Kuk Early Agricultural Site ページ