ムジャクフ(ムスカウ)公園の解説・紹介
ムスカウ公園は、ポーランドとドイツの国境を流れるナイセ川(ヌィサ・ウジツカ川)の両側に広がる、二つの国にまたがる景観式庭園です。
景観式庭園は、自然の景色であるかのように設計されたヨーロッパの作庭技法です。
2004年に景観デザインの傑作としてポーランド、ドイツ両国で世界遺産に登録されました。
ムスカウ(ムジャクフ)公園は、この景観式庭園としてはヨーロッパで最大の規模を持ち、総面積は700ヘクタール以上に及びます。
この庭園の起こりは、イギリスで流行していた風景式庭園の美しさに感銘を受けたヘルマン・フォン・ピュックラー=ムスカウ侯爵が、1815年に自らの領地にイギリスの風景式庭園の手法を取り入れた庭園を造り始めたことから始まります。
造園工事を1845年まで続けましたが、資金繰りにつまり、庭園の所有者は次々と変わったものの、当初の構想は引き継がれました。
第二次世界大戦後には、新たな国境線でポーランドとドイツの二つの国に分割されています。
総面積約830ヘクタールの公園は、様々な特徴を持つ、複数のエリアで構成されています。
ナイセ川(ヌィサ・ウジツカ川)の自然と人工的な川が見事に庭園に組み込まれており、旧宮殿や熱帯温室、騎士の館、バーデ&ベルクパルク、オランジェリーなどが見どころとなっています。
また、ラウジッツァー・ナイセ川にかかる歩行者用の「英国橋」も美しい景観を形作っています。
戦争で破壊された建造物のうち、旧城 (Altes Schloss) は東ドイツ時代の1972年に修復されています。
この橋は、これまで何度も破壊されましたが、古い設計図に基づき、2011年に再建されています。
この広大な敷地内では宿泊することもできます。いくつかの建物に休暇用アパートが設けられており、ピュックラー侯爵が夢見た庭園世界に滞在することができます。
- 名称 / 英語名
- ムスカウ公園(ムジャクフ公園)
ポーランド語: Park Mużakowski
ドイツ語: Fürst-Pückler-Park Bad Muskau
英語: Muskauer Park - 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは - 登録年
- 2004年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Muskauer Park ページ

Fürst Pückler Park in Bad Muskau (c) AugustusTours / augustustours

70|Löwe vor Schloss Bad Muskau / Jürgen Rosemann

Brücke Muskauer Park / Udo Schröter

Fürst Pückler | Branitz / Romantikgeist

Fürst Pückler | Branitz / Romantikgeist

Fürst Pückler | Branitz / Romantikgeist