ガダメス(ガダミス)旧市街の解説・紹介
リビアの首都トリポリの約600km南西に位置するガダミスは、ベルベル人系の遊牧民であるトゥアレグが切り開いたキャラバン・ルート上のオアシス都市です。チュニジアとアルジェリアとの国境近くにあり、19世紀までサハラ交易において重要な役割を果たした町です。
7世紀以降は「砂漠の真珠」と呼ばれ、ローマ帝国の時代から、北部アフリカのトリポリとアフリカ内陸部のチャド湖方面を結ぶ交易で繁栄しました。ビザンチン時代には、キリスト教が栄え、19世紀には、アラブ人の奴隷交易の中心地でなりました。
テラスで繋がれた日干し煉瓦の上に、石灰を塗った白く厚い壁で覆われた不定形の密集したイスラム風の家々の町並みが旧市街の特徴となっています。家の内部は、アラベスク模様の華麗な装飾や伝統工芸が施されています。最上階は女性用の野外テラスとなっています。
町の中でも、古くからある壁に囲まれた区域である旧市街が、ユネスコの世界遺産に登録されています。ここには7つの氏族が住み、それぞれの縄張りを保っています。
1970年代に、政府は旧市街の外側に住宅地を作りましたが、夏になると、住民たちは避暑に優れている旧市街に戻って暮らしています。
- 名称 / 英語名
- ガダメス(ガダミス)旧市街 / Old Town of Ghadames
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
- (5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
- 登録年
- 1986年
- 登録基準とは?登録年1986年公式オフィシャル・サイトユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Old Town of Ghadames ページ


Pool at Ghadames / D-Stanley

Covered Street in Ghadames / D-Stanley

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