ハル・サフリエニ地下墳墓の解説・紹介
ハル・サフリエニ地下墳墓は、地中海に浮かぶマルタ島の東端にある首都ヴァレッタの郊外・パラオで1902年に発掘された地下墳墓です。
紀元前2500年頃のもの見られ、世界で唯一の先史時代の地下構造物です。付近には「巨石文明」が栄えていたと見られています。
約11mの深さにあるハル・サフリエニ地下墳墓は地下3層構造となっており、総面積は約500m2以上。岩を掘り、様々な技法を用いて造られた38の石室があり、約7000体の遺骨が発見されています。
副葬品だったと推測されている「眠れる貴婦像」の像なども発見されています(バレッタの考古学博物館に保管)。
これらの石室は複雑な迷路と急階段でつながっており、侵入者を転落させるような仕掛けも見られます。 礼拝室と推定される部屋の壁の矩形の窪みは、神様に供物を捧げる祭司の声だけが響くよう工夫されています。
これらの遺跡は、もともと神殿のような用途で使われていたものが、その後、共同墓地のような役割になったと考えられています。
ハル・サフリエニ地下墳墓の見学は、遺跡を守るため、入場規制・完全予約制となっています。
見学は9:00~15:00までの7部制で、1回の見学者は10名のみ。英語ガイド+音声ガイド(日本語も有り)で、1時間弱で地下洞窟を回ります。
バレッタの国立考古学博物館で予約ができます。直接窓口での予約の他、Webサイトの Heritage Maltaからも予約可。夏休み期間期間中などは、かなり前から予約が埋まっているようです。
- 名称 / 英語名
- ハル・サフリエニ地下墳墓 / Hal Saflieni Hypogeum
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
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(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
登録基準とは - 登録年
- 1980年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Hal Saflieni Hypogeum ページ