マラムレシュの木造教会群 / Wooden Churches of Maramureş

マラムレシュの木造教会群の解説・紹介
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マラムレシュの木造教会群の解説・紹介

マラムレシュの木造聖堂群は、トランシルヴァニア地方北部のマラムレシュに残る木造聖堂群のうち、異なる時代や地域ごとにそれぞれの建築技法で建てられた8つの代表的なルーマニア正教会の木造聖堂です。

これらの木造聖堂群は、以前に建てられていた聖堂の敷地に、17世紀から18世紀にかけて建造されたものです。マラムレシュ地方には独特の木造建築文化があり、特に教会はその特徴をよく伝えています。

建物全ては木で作られており、基礎の石でさえ使われていません。屋根は高く、長く四角いとんがり帽子のような形状をしています。魚の鱗のようにカットされた木の屋根瓦も特徴的です。

教会内部は質素な作りで、木の柱や棟に太陽や綱などの模様の彫刻が施されています壁には布地の絵画が貼られ、聖書の物語から村びとの日常の生活風景までさまざまなものが描かれています。

シュルデシティ村の教会（Surdesti）: バイア・マーレ市から18kmの距離にあります。1721～1724年に建立された教会で、建物の高さは54m。構造を支える棟木には太い樫の丸太が使われており、長さ16mのベランダや二重式屋根、尖塔の下部の小さな4つの塔が独特です。教会の名前は「大天使」の意。
ブルサナ村の教会（Barsana）: シゲット・マルマツィエイ市から17km、バイア・マーレ市から55kmの距離にあります。1720年に建て始められ、1800年に完成。建設途中に、神父の住居が教会の周辺部に建てられた、二重構造が特徴です。聖壇には当時の有名画家が描いたという絵が残されています。
イェウッド村の教会（Ieud）: ボルシャ市から25kmの距離にあります。1364年に建立され、マラムレシュ地方の木の教会の中で最も古い教会です。壁面いっぱいに絵が描かれ、たくさんの木彫とガラスのイコンで飾られています。「聖処女マリアの誕生」という名前がついています。
ポイエニレ・イゼイ村の教会（Poienile Izei）: シゲット・マルマツィエイ市から50kmの距離にあります。1604年に建てられ、1794年頃にはフォークロア的な要素が加わり、内部構造も改築されています。教会の名前は「聖パラスキヴァ」の意。
ブデシティ村の教会（Budesti）: シゲット・マルマツィエイ市から26km、バイア・マーレ市から44kmの距離にあります。1643年に建てられたもので、長さ18m、幅8mの大きな教会です。木彫の装飾が美しいことで知られており、木にもガラスにもイコンが描かれています。
デセシティ村の教会（Desesti）: シゲット・マルマツィエイ市から25km、バヤマスプリエ市から31kmの距離にあります。1770年に建てられ、内部の絵は有名な「ラドゥ・ムンテァヌ」という画家が描いています。教会の名前は「聖パラスキヴァ」の意。
プロピシュ村の教会（Plopis）: マラムレシュ地方の南、バイア・マーレ市から15kmの距離にあります。1796年～1798年に作られ、絵は1811年に描かれています。屋根の内部がアーチ形なのは地域で唯一。教会の名前は「大天使」の意。
ロゴス村の教会（Rogoz）: バイア・マーレ市から52kmの距離にあります。1600年に建造、1785年に内部の絵が描かれました。