カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体の解説・紹介
カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体は、モスクワから東に約800kmほどの距離に位置するロシア連邦のタタールスタン共和国の首都・カザンにある城塞(クレムリ)です。
カザンカ川とヴォルガ川の合流点付近にある丘の上にある城塞(クレムリ)は、11世紀初頭にヴォルガ・ブルガール人によって最初に建設されました。
カザンは15世紀にカザン・ハン国の首都として繁栄し、城塞の内部には歴代のカザン・ハーンと王族、廷臣たちの宮殿・邸宅が甍を重ねていたそうです。
また、城塞内部には、クル=シャーリフ・モスク Qolsharif mosqueがあり、ブルガール人の聖なる地となっていました。
しかし、1552年にイワン雷帝の侵攻によってカザン市街地は跡形もなく破壊され、城塞もスュユンビケ塔 Söyembikä Towerを除いて、酷い被害を受け、クル=シャーリフ・モスクも破壊されてしまいました。
その後、破壊された城塞の跡に再びクレムリンが築かれました。カザンが東部ヨーロッパ・ロシアの中心地として発展するに従って、クレムリンも改築を重ねて大城郭が形成されました。
17世紀にピョートル大帝の改革が実施されると、カザン・クレムリンは、カザン県(グベルニヤ)知事公邸となり、皇帝行幸の際使用される行幸御殿、軍司令官官舎、知事執務室、聖務会院(シノド)の支局などが建設。城壁や塔お建設され、現在のカザン・クレムリンの原型が形成されています。
歴史的・建築的に貴重であることから、2000年にユネスコの世界遺産に「カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体」として登録されています。
- 名称 / 英語名
- カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体 / Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
登録基準とは - 登録年
- 2000年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin ページ

Annunciation Cathedral – Kremlin – Kazan – Russia / Adam Jones, Ph.D. – Global Photo Archive

Kazan Cathedral / St. Simon

IMGP2413 / intensefoto

Kazan Kremlin / Qolşärif / D.Boyarrin

walls of the kremlin in kazan / stacey bc

Kremlin – Kazan – Russia 01 / Adam Jones, Ph.D. – Global Photo Archive
カザン・クレムリンの歴史的・建築的複合体の詳細地図
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