ピコ島のブドウ畑の解説・紹介
ピコ島(Ilha do Pico)は、ヨーロッパ大陸の西、約1500キロメートルの距離にあり、大西洋に浮かぶアゾレス諸島の一角にあります。
ピコ島の南西部にある標高2351メートルのピコ山は、ポルトガルの火山があることで知られています。
ピコ島は大航海時代に発見され、島に移り住んだキリスト教の修道士たちによって開拓されました。
ピコ山の黒く硬い溶岩に覆われた大地の一角に、岩盤を砕いて切り開いたブドウ畑が広がっています。
急峻な地形で、しかも溶岩の大地を開拓するのは、並大抵の苦労ではなかったはずです。
しかし、修道士たちは500年もの歳月をかけて、ブドウ畑を育んできました。溶岩の割れ目に、苗木を植えて地面にはわせてきたのです。
ブドウ畑には、高さ1メートルほどの石壁が張り巡らされています。人の手で一つ一つ溶岩の塊を人の手で積み上げ、潮風からブドウの木を守ってきました。
500年もの歳月をかけて造られた、この石壁の総延長は、実に地球2周分に相当します。
育てられているブドウは、乾燥に強いヴェルデ―リョという品種の白ブドウです。
収穫は全て手作業で、果汁の絞り出しは足踏みです。
このブドウから造られたピコ・ワイン (Vinho do Pico) は濃厚な甘みが特徴で、多くの貴族を虜にしてきました。
15世紀以来続く、伝統的なピコ島の農業景観は、2004年に「ピコ島のブドウ畑文化の景観」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
- 名称 / 英語名
- ピコ島のブドウ畑 / Landscape of the Pico Island
- 種別
- 文化遺産
- 登録基準
-
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
登録基準とは - 登録年
- 2004年
- 公式オフィシャル・サイト
- ユネスコ / UNESCO 公式サイト内の Landscape of the Pico Island ページ

Mount Pico / D-Stanley

Moinho do Frade / D-Stanley

Centuries Old Vineyards / D-Stanley

2010-07-21 / Giåm

Vineyard Sunset, Criacao Velha, Pico / Ulrich Thumult
ピコ島の詳細地図
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